オエッとなった日記
女性のカバンからカラフルな本のしおりのようなものがひらりと舞った。
男子「すいませーん、落としましたよー。」
女子「アッー!………。」
駅の喫煙所へ向かって歩いていたときに見かけた光景。
もうすぐ春ですね。
僕が新横浜に勤務していた時のことを思い出した。それも駅前だった。21時頃。
女子「新人研修で名刺交換してるのでよろしくお願いします。」
僕「こんな遅くにご苦労様です。頑張ってください。」
大変だなぁと思って僕は名刺交換に応じた。
翌日、電話が鳴った。
女子「マンション買いませんか?」
僕「いりません!」
電話「ガチャン、ツー、ツー、ツー…。」
なかなか巧妙なやり方である。調べたら不動産投資を仲介する会社の常套手段らしい。アポイントメントに応じて会いに行くと屈強な男たちに囲まれてハンコを押させられる事もあるという。
トラブルに巻き込まれる事はなるべくさけたいものである。
今日は上司に呼ばれた。
上司「オマエ、業者に金払い過ぎてないか?」
僕「そんなハズはありません。経理から来た送金リストを僕に見せてください。」
上司「これだ。」
僕「わかりました、そのリスト中で僕の担当分はこれです。」
照合してもらうために以前作成した自分のリストを渡した。
上司「うーん、よくわかんない。」
僕「これと同僚の分を足すとピッタリですよね。」
電卓を叩いて経理からのリストと僕のリストの合計金額があっていることを確認してもらった。
上司「あ、ホントだ。」
一件落着である。
危うく十字架を背負うハメになるところだった。あっぶねー。
世の中には見えない罠が存在するのでエスパー能力を鍛えてそれらを上手く交わしていきたいと思った。
そう思うと、何故かタバコが吸いたくなったので一服した。
久々に紙タバコを吸ったので「オエッ」となった。
僕はこの感覚がキライでは無いドMの変態である。この吐き気と共にモヤモヤした気分も吐き出せるような気がするのだ。
しかし、そんなはずはなかった。
そろそろシーズンが始まるので週末は気分転換に釣りでもしようと思う。