とにかくお寒い日記
朝5時起床、気温は4℃。
4℃って水の密度が一番大きくなる温度だったかなとか何とか考えたけど、とにかく寒いことに変わりはないので、コーヒーを飲む前に出掛ける支度をした。
今日は後輩の家まで迎えに行ってから出張先に向かう。
家の位置関係からいつも彼には迎えに来てもらうことが多いが、行き先によって僕が迎えに行くこともあるんだなと思った。
後輩の家に到着。鼻水を垂らしている?風邪をひいているようだ。そのとき気温は3℃。
この時期の平塚にしては極寒の様相である。
秦野中井インターで東名高速道路に乗り西へ向かった。
空は晴れ渡っており、タバコを吸おうとして車の窓を開けたときに冷たい空気が頬に突き刺さった。
「寒いし痛いしタバコやめよう」
そう思って2か月経った現在、やめてはいないが1日に吸う本数は減った。
朝8時すぎに富士山の近くの出張先に到着した。天気がよく今年一番の富士山が間近にそびえ立っていた。
とてもいい景色なのだが、15時までに仕事を終わらせて会社に戻ったあと会議に出席することを思ったとき、僕の気持ちはどんよりした曇り空であった。
準備を万端にして関係者が来るのを待った。
10時半にメンバーが集まったので、業務をスタートしたが、意外に苦戦したせいか時間がかかり過ぎてしまった。
時間はすでに14時を過ぎていた。
僕はそこで察したのである。
「会議に間に合わない」
そう、絶対に間に合わないのだ。
先週末に観戦したバスケットボールの試合を思い出した。
開始直後、応援していたチームは幸先よく相手に10点差を付けたが、次第に追い詰められ前半終了時には逆転されて相手が10点差を付ける展開となった。
その後、試合が進むごとにその差は広がり、試合終了5分前には点差が20点以上だった。
「もう追いつけない」
僕の今の状況に似ていると思った。
しかし、僕は保険で上司に紙切れを一枚渡してあったのだ。
その一枚の紙切れに希望を見出した僕はとりあえず上司に電話した。
「アレで会議を何とかしてください。」
そう伝えて電話を切った。
その後、上司から連絡がないということはアレで会議が何とかなったと言うことであろう。
僕は体調が悪化した後輩を家まで送り、帰社してから会議の議事録を見た。
そこには以前僕が上司から告げられた仕事の2倍の数値が記載されていた。
例えるならファミコンの「たけしの挑戦状」を攻略本を見ずにクリアするより難しい内容だと思った。
それを見た僕の表情は真冬のバイカル湖の様に凍りついた。
「ど、どうして…。」
そして感じた。
「へへ、オラ、もうダメみてぇだ…。」
おわり