kawaの日記

どうにかしてボールを打ってやろうと編み出した練習法を綴ったおっさんゴルファーの日記

1日外出録ハンチョウを読んだ。なにこれ面白い

班長「生、大ジョッキで。」

 

A「ざわざわ…。」

B「こんな、昼から…。」

 

班長「ゴクゴク…。沁みるぅー。」

 

インターネットをしていると、 この漫画の広告がよく出てくるので、ついカッとなって買ってしまいました。

          

この本は賭博黙示録カイジのスピンオフ作品です。

登場する人物は多重債務を抱えた劣悪債務者達で彼らは借金を帳消しにするため地下強制労働施設で働いています。

 

人々は決められた期間そこで勤務しないと地上へ戻る事ができません。

 

ある特例を除いて。

 

E班の班長である大槻は地下でのチンチロで大金を稼ぎ、「勤労奨励オプション」という特例のひとつである「1日外出券」を施設から購入してしばしば地上でのグルメを楽しみます。

 

第1話で大槻は立ち食いそば店でそばをすすっているサラリーマン達を前に昼間からビールを飲んだりします。

 サラリーマンたちの羨望の眼差しを肴にビールを飲む大槻はちょっとゲスいですが、彼のように平日の昼間から生ビールで一杯やるのに憧れる人は少なくないですよね。

 

そして第2話では大槻班長の側近である沼川と一緒に外出します。

西荻窪の居酒屋で沼川が一番高いメニューである「刺身盛り合わせ」を注文しようとしたところ、早速大槻班長に「へたっぴ」とダメ出しされてしまいます。

大槻班長はせっかくだからと高いものを頼もうとする沼川の行為を初心者にありがちな典型的ミステイクと断罪したあと、そのとき沼川が本当に食べたかったものを言い当ててしまいます。

「ククク…なるほど…お前が食べたいものはズバリ…」

そして食べ終わったあと沼川は大満足で班長に感謝します。

 

つまりそういうことなんだなと思いました。

 

僕は地下強制労働施設で働いたことがないので分かりませんが、日ごろのストレスから急に解放されたとき、人は自分の持っている基本の価値観を忘れて高価なものや流行っているものなどに飛びついてしまうのかもしれません。

 

世間で価値があるものでも自分にとってそうとは限らないのです。

 

 1日外出で労働者は必ず黒服サングラスの男たちから監視を受けています。

大槻班長はそんな黒服の監視など一切気にせず休日を謳歌します。

 

TwitterとかLINEは現代社会を生きる私達にとって監視役の黒服のような存在ではないでしょうか。

世間を完全無視するとサイコパスと呼ばれるかもしれませんが、気にしすぎてもよくありません。

 

 大槻班長は劣悪な労働環境に順応し、普通に休日を楽しんでいますが登場人物の大げさなリアクションとか話の展開が非常に面白く、これは読んだ人にしかわかりません。

まだ私は1巻しか読んでいませんが続巻を購入するのは時間の問題と言えるでしょう。

 

大槻班長から目が離せません。

 

 それにしても地下強制労働施設では常にトンネルを掘る作業が描写されています。

 

借金を抱えた債務者達をタダ働きさせて、出来たトンネルに新たな債務者を派遣し、それを拡大することで利益を得るビジネススタイルなのでしょうか?どこかの会社のやり方に似ていると思いました。私は知りませんが。

 

おっと、誰かが来たようなので失礼致します。

 

 

 

1日外出録ハンチョウ(1) (ヤングマガジンコミックス)

1日外出録ハンチョウ(1) (ヤングマガジンコミックス)