平塚で釣り日記
土曜日の昼間にお誘いの電話があった。
実は会社の宿題があって出勤しようか迷っていたところだったが、快くお誘いに乗ることにした。とりあえず仕事は先延ばしである。
久々の釣り。しかもノープラン。
この辺り、丘からの釣りは厳しいシーズンになってきたが、釣りを出来るだけでもいいかと思ったので、部屋でコーヒーを飲んだあと釣具屋へ急いだ。
海釣りの竿は先日、何らかの事情で折れたりしたため、一本しかなかったので、予備用にもう1本購入した。
仕掛けはちょい投げ用とサビキ用のものを準備した。とりあえず基本のスタイルである。
翌朝、5時半に出発。
まずは根府川あたりの堤防へ向かった。
途中でエサのオキアミとアオイソメを購入。
釣り場に到着。
海は穏やかである。
釣り人は結構多く、イカ狙い、穴釣り、泳がせ釣りなどいろいろ。
堤防先端と東側の地形は砂地、西側のテトラポッドより先は岩場になっていて、以前僕はここでタコを釣ったことがある。
早く釣り上げて家でたこ焼きを作ろうと思ったが、この日はなかなかアタリがなく、魚影も薄い。
しばらくジェット天秤を投げたが反応が無かったので、次にサビキをテトラポッドの間に落としたところでようやく竿先が動いた。
そして…、
一匹目が釣れた。
ネンブツダイである。
この魚は意外と美味しい。
小さな魚なので唐揚げか味噌汁のダシにするのがオススメ。
外道のエサ取り要因だが、すぐに釣れるので僕はコイツのことが嫌いじゃない。
しかし、もう少し大きな魚を釣るべく早朝から繰り出している我々は早々に場所を変えることにした。
次の場所。いつもの釣り場に着いた。
波しぶきが上がっていた。
しかし、某映画のオープニングシーンのような状況だったので、そこでの釣りはあきらめることにした。
風が強く、波が高くなってきたようだ。
仕方なく、車でさらに東へ向かい、平塚を目指した。
平塚の釣り場は相模川の河口で、大きな波止が有るので、外海が荒れていても影響が少ない場所である。
比較的安全な釣り場なので子供を連れて行っても大丈夫そうだ。近いうちに子供用のライフジャケットを買いたい。
但し、そこがよく釣れる場所かどうかは別の話だ。僕は過去にここで魚を釣った記憶がない。
しかし、この日は違った。
ボラである。
ボラが釣れた。
次もその次もボラ。
サイズは悪くないのだが、河口のボラは最も美味しくない魚のひとつとして有名だそうだ。
一応、嫁さんに確認した。
僕「たくさんつれたぞ、刺し身にするか?」
嫁「何センチ?てか、なんのさかな?」
僕「30センチくらいのボラ。」
嫁「ボラか。」
僕「無限に釣れるぞ。いるか?」
嫁「いらないよ」
僕「………。」
普通に断られた。
結局、20匹近く釣れた。
当然ながらボラたちは海に帰って頂いた。
この日から僕は平塚の海を「ボラ海」と呼ぶことにした。ボラ海でのボラゲームを制した我々は帰ってコーヒーを飲むことにした。